同じフィギュアスケートを描いたアニメでも、
『ユーリ!!! on ICE』と『メダリスト』では、見えている世界が大きく異なります。
『メダリスト』は、
まだ自分の才能に気づいていなかった少女が、フィギュアスケートと出会い、
コーチと二人三脚で「夢を好きに変えていく瞬間」を丁寧に描いています。
それは『ユーリ!!! on ICE』で、
自信を失っていた勇利が、自身の奥底にある情熱に火をつけ、
再び氷の上で輝いていく姿とも、どこか重なります。
この記事では、
『ユーリ!!! on ICE』と『メダリスト』の世界観の違いを、
優劣をつけることなく、やさしく比較していきます。
「自分にはどちらが合いそうか」
そんな視点で、ゆっくり読んでいただけたら嬉しいです。
なぜ『ユーリ!!! on ICE』と『メダリスト』は比較されるのか?
『ユーリ!!! on ICE』と『メダリスト』は、放送時期も制作会社も異なる作品です。
それでもこの2作がたびたび比較されるのは、
「同じフィギュアスケートを、極めてリアルに描いているアニメ」という共通点があるからです。
どちらの作品も、演技シーンのリアリティに強いこだわりがあり、
実在のスケーターや競技経験者の知見が制作に反映されています。
ジャンプやスピンの動きだけでなく、
「なぜその演技になるのか」「その一瞬に何を背負っているのか」まで描こうとする姿勢が、
フィギュアスケートファンの心を強くつかんでいるのです。
また、SNSや検索では、次のような声も多く見られます。
メダリストを見てユーリを思い出した
-100x100.png)
-100x100.png)
-100x100.png)
ユーリが好きだからメダリストも気になる
それは偶然ではなく、
2作とも“フィギュアスケートを通して、人が変わっていく瞬間”を描いているからこそ、
自然と重ねて語られるようになったと言えるでしょう。
世界観の決定的な違い|描かれている「時間」と「立場」
『ユーリ!!! on ICE』と『メダリスト』のいちばん大きな違いは、
物語が描いている「時間」と「立場」にあります。


こうして比べてみると『フィギュアスケート界の頂点』と『生まれたばかりの新人たち』という違いも見えてきて、楽しいですよね
ユーリ!!! on ICE が描く世界観
『ユーリ!!! on ICE』が描くのは、
すでに世界の舞台に立っているトップスケーターたちの物語です。
勇利やヴィクトル、そして各国の選手たちは、
技術も実績もすでに持った存在。
そのうえで、「なぜ滑るのか」「何を表現したいのか」と向き合っています。


頂点にいるからこそ、迷いも深いんですよね。
メダリストが描く世界観
一方で『メダリスト』が描くのは、
フィギュアスケートの「入口」に立ったばかりの世界です。
いのりは、まだ夢の形すら言葉にできない少女。
司もまた、選手として挫折を経験し、
指導者として歩き始めたばかりの存在です。
『メダリスト』では、
「夢を持つ前」「好きになる前」から物語が始まります。
だからこそ、一歩一歩の成長が、とても重く、尊く描かれるのです。


同じフィギュアスケートでも、
『ユーリ!!! on ICE』は頂点の物語。
『メダリスト』は芽吹きの物語。
この「時間軸」と「立場」の違いこそが、
2作の世界観を大きく分けているポイントなのです。
フィギュアスケートの描き方の違い|「表現」と「成長」
『ユーリ!!! on ICE』と『メダリスト』は、
どちらもフィギュアスケートを丁寧に描いた作品ですが、
スケートそのものに託している意味が大きく異なります。
ユーリ!!! on ICE|「表現」としてのフィギュアスケート
『ユーリ!!! on ICE』におけるフィギュアスケートは、
感情や生き方を映し出す「表現の場」として描かれています。
勇利の演技には、不安や迷い、
そして「それでも滑りたい」という想いが色濃く表れます。
ヴィクトルや他国の選手たちもまた、
それぞれの人生や価値観を氷の上で語っているのです。


ジャンプの成功や順位以上に、
「何を伝えたのか」「どう生きてきたのか」が伝わってくる――。
それが『ユーリ!!! on ICE』のフィギュアスケートです。
メダリスト|「成長」としてのフィギュアスケート
一方『メダリスト』におけるフィギュアスケートは、
成長そのものを映し出す「過程の物語」です。
いのりは、最初から華麗に滑れるわけではありません。
転び、悔しさを知り、
それでも「好き」という気持ちを少しずつ積み重ねていきます。
『メダリスト』では、
ジャンプが一つ跳べるようになること、
リンクに立つ勇気を出すこと自体が、
かけがえのない成長として描かれています。


『ユーリ!!! on ICE』は想いを表現する物語。
『メダリスト』は想いが育っていく物語。
同じ競技を描いていても、
スケートに込められた意味が違うからこそ、
2作はまったく異なる感動を届けてくれるのです。
コーチという存在の違い|支える人のかたち
『ユーリ!!! on ICE』と『メダリスト』では、
主人公を支えるコーチの立ち位置にも大きな違いがあります。
ヴィクトルは、
すでに完成されたスケーターとして勇利を導く存在。
「信じて任せること」で、勇利の表現を引き出していきます。
一方、司は、
自らも挫折を経験したからこそ、
「一緒に悩み、伴走するコーチ」として、いのりを支えます。


ヴィクトルは背中で導く存在。
司は隣で支える存在。
アニメの世界から、現実のリンクへ
※以下では、フィギュアスケートの大会を楽しめる公式配信サービスをご紹介しています。


アニメで感じたあの空気は、
今もリンクの上で続いています。


「今のリンクを観てみたいな」と思った方は、上でご紹介した配信サービスもチェックしてみてくださいね。
※この情報は2025年12月時点のものです。最新状況は、公式サイトでご確認ください。
まとめ
今のあなたが、どの時間軸に共鳴するか。
もし今、
完成された表現に心を預けたいなら『ユーリ!!! on ICE』を。
始まりの一歩に寄り添いたいなら『メダリスト』を。
同じ氷の上で描かれる、
まったく違う二つの物語。
ぜひ、ご自身のタイミングで出会ってみてくださいね。
